うさぎ組の一年 パートⅣ

操作・机上遊び

4月当初は1つ1つの玩具の遊び方を楽しむというよりは、かごや箱などの入れ物に玩具を入れたり出したりすることを楽しんでいた子どもたち。この単純な遊びの中で手のひら全体で物をつかむ・はなすといった手先の成長に繋がる動作を習得していきました。

大人の目から見ると、一見いたずら?に見えるこのような遊びもとても大事な事なのですね。では、この単純な遊びからどのような成長が見られたでしょう。

初めは、保育者と一緒に楽しみながら、繰り返し遊んでいく中で、一人でも遊べるようになっていきました。

ポットン落とし、ステッキ遊び、ペグ差しなどは空いた穴に落としたり差し込んだりして遊びます。手のひら全体→5本指→親指人差し指の2本を使って遊ぶ姿が見られるようになりました。

空いた穴に落とす、差し込む遊びから空間を認知する能力が身に付き、パズルを楽しむ姿も見られるようになりました。

パズルは空間認知力に加え、それぞれのピースの形を認識し、同じ形を見つけて、はめる力も必要です。初めの頃はつまみ付きパズルから楽しみました。

繰り返し遊ぶうちにパズルのピースが増えてもどこにはまるのかが分かるようになっていきます。

大きさの認識がついてくると大小の違いのあるパズルも楽しめるようになってきました。

大小の変化に気付いてくるとこのような玩具も遊べるようになります。(だんだん小さくなるように大きいカップから順々に積み重ねて遊びます。)

プラステンでは細い棒に小さな穴の空いた玩具をさすことに加えて色を認識し、色別に分けて遊ぶ姿も見られるようになりました。

 

その他にも、つまむ、はめる、細い穴に通す、手首を使ってねじるなど、指先だけではなく、手全体を動かし、細やかな動きができるようになってきました。

今では、アイクリップ、エデュコチェーン、マイファーストモザイク、紐遠し、ネジ遊びなどの複雑な玩具を楽しんでいます。

異なる遊びに見えても、その遊びの中で身に付いたことが、他の遊びにも生かされています。それは、遊びだけではなく着替えや食事などの生活にもつながり、生活をも豊かにします。この一年を通して、できるまでに何度も挑戦し、それが達成したときに満足感を味わうことで自信にも繋がり、心の発達にも大きく結びついていった子どもたちです。